「建築学科企画経営コース」とは...

 理工学部建築学科には、計画・設計、環境・設備、構造・施工を中心とした従来からの建築教育を行っている「建築学コース」の他に、法律・経済・建築の企画から経営等も含めた幅広い建築・不動産教育を行っている「企画経営コース」が設置されている。企画経営コースの希望者は2年生前期に設置されている「不動産科学概論」を受講して適性を自分で判断したうえで、専任教員による面接を行い決定している。

 企画経営コースでは、建築物の設計・計画に入る以前の敷地条件や周辺環境の調査・分析から企画立案、施工後の維持管理から環境問題への配慮までを対象分野として学ぶことにより、より広い視野からのアプローチができる建築系技術者を育成することを目標としている。そのため、3年生前期までを中心とする建築設計・計画・歴史・環境工学・設備・構造力学といった従来からの建築分野を踏まえたうえで、3年生後期から4年生にかけて、民法・経済学・地域開発計画・不動産維持管理・防災計画といった科目を履修できるカリキュラム編成となっている。

 中でも企画経営コースでは、「不動産企画及び演習T(3年生前期)」・「企画設計製図(3年生後期)」・「不動産企画及び演習U(4年生前期)」といった演習・実習が重視されている。学生は何度も現地踏査をくり返し、役所や図書館に赴いて資料を収集し、その成果を担当教員全員の前で毎時間発表するなど、学生が常に自主的な学習に取り組めるシステムとなっている。また、1995年度から始まった必修課目である「企画経営実習(3年生通年)」により、コンピュータを駆使した企画書の作成やプレゼンテーションの技術はソフト・ハードの充実とともに着実に効果を発揮しつつある。

 1985年の建築学科入学生から始まった企画経営コースは今年3月で第10期生を社会に送り出したが、その進路はゼネコン・住宅メーカー・デイベロッパー・公団公社・公務員など多岐にわたっている。企画経営コースで学んだことを活かして企画立案・開発系に進む者は以前から多かったが、最近では維持管理分野に進む者や、不動産鑑定士の国家試験の合格者も出ている。


企画経営コースのホームへ